死とは平衡状態への移行である
物理学の法則に従えば、閉じた系はいずれ最大のエントロピー(無秩序)状態、つまり熱力学的平衡状態に達する。生物にとって、それは「死」を意味する。
では、なぜ生物は生きている間、その崩壊を免れているのか? シュレーディンガーの答えはあまりにも詩的で、かつ物理的だ。
「生物は、自身の環境から負のエントロピーを絶えず抽出することによって、死の方向へと向かう熱力学的平衡への崩壊を回避している。」
私たちが食事をするのは、単に「エネルギー(カロリー)」を得るためだけではない。「秩序」を取り込み、体内で発生した「無秩序(エントロピー)」を排出するためなのだ。この視点を持つと、日々の食事や排泄、呼吸の意味がガラリと変わって見える。
Re:Birth 55としての解釈
50代、人生の後半戦。放置すれば心身ともにエントロピーは増大し、老化(崩壊)していく一方だ。しかし、私たちは意識的に新しい知識(秩序)を取り入れ、不要なものを捨てることで、この流れに抗うことができる。
このブログで新しいことを学び続ける行為こそが、私にとっての「負のエントロピー摂取」なのかもしれない。
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